幸福



ヤコブの神をおのが助けとし、

 その望みをおのが神、主におく人は幸いである。

                           詩篇 146:5






 上は天、下は地に

たったひとりの神だけがおられるように、

天にも地にも、

被造物である人間にとっては

たった一つの幸福があるだけである。


 この、ただひとりの神が

私たちの心をご自身に向けて造られたので

私たちの魂は彼の中に憩うまでは

安らぎを得ない。


 私たちが、若くて健康で元気な間は

また、

私たちの血が血管の中で躍っているうちは

そして、

この世が私たちに微笑み

衣食住と

あり余る財産に全くこと足りている間は、しばしば

心地の良い夢を見、

ある種の幸福を楽しむものである。




 しかし、それは長く続くものではない。



 それは、影のように飛び去ってしまう。

 


 そして、その幸福が続いている時でさえ、

それは堅固で実質のあるものではなく、

魂を満足さはしない。



 私たちは、何かほかのもの

私たちにはない、何ものかをあえぎ求めているのである。



 この世が与えることのできるものすべてを人に与えてみよ。


 しかし、

私たちのあり余る中にも

なお、何かが

私にも、あなたにも

また、彼にも

欠乏している。

 


 その何かとは、

神を知り

神を愛することにほかならない。



 これなくしては

どのような人も

天においても地においても

幸福であり得ないのである。




 祈り



 ああ、神よ。

私たちの人生のために、

あなたの善きものを与えてくださるよう

お願いいたします。



 私たちの愚かさをあわれんでください。



 私たちの不幸から

私たちを救い出してくださり

私たちの罪をお赦しください。



 私たちの心の叫びをお聞きくださって

私たちを

神の子たちの

栄光の自由に入れてください。



 アァメン。

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